士業⁺交流会は、士業・専門家が実務に根ざした情報交換を行い、信頼にもとづく連携ネットワークを築くための交流会です。

名刺交換で終わってしまうのは、あなただけではありません

士業交流会に参加したものの、「名刺はたくさん交換したけれど、その後は何も起きなかった」という経験をお持ちの方は少なくありません。
ですが、それは決してあなたの努力不足ではありません。

士業や専門家の仕事は専門性が高く、守秘義務や利益相反などの配慮も必要です。そのため、短い時間の中で関係を深めること自体が、もともと簡単ではないのです。

士業⁺交流会は、その場で案件を獲得する場所というよりも、「安心して相談できる人」「安心して紹介できる人」と出会うための場です。
その前提を知っておくだけで、交流会の見え方は大きく変わります。

交流会で大切なのは「案件」より「安心感」

士業の紹介は、信頼も一緒に動きます

士業同士の紹介では、紹介した側の信用も一緒に相手へ渡ります。
そのため、「専門性が高いか」以上に、「誠実に対応してくれそうか」「説明が分かりやすそうか」「やりとりが丁寧そうか」といった安心感が重視されます。

交流会では、まず「この人なら大丈夫そうだな」と思ってもらうことが何より重要です。

売り込まなくても、印象は残せます

交流会の場で、無理に自分を売り込む必要はありません。
相手の話をきちんと聞き、うなずき、必要な場面で自分の考えを一言添えるだけでも、印象は十分に残ります。

丁寧な姿勢そのものが、信頼につながるのです。

自己紹介は「何をしているか」より「どう向き合っているか」

実績よりも姿勢が伝わると信頼されやすい

自己紹介の場では、「何年やっています」「〇〇件の実績があります」といった説明になりがちです。
もちろん実績は大切ですが、初対面では覚えてもらいにくいこともあります。

そこでおすすめなのが、「仕事への向き合い方」や「大切にしている姿勢」を一言添えることです。

おすすめの自己紹介フレーズ例

  • 初めての方にも分かりやすい説明を心がけています
  • 境界領域の案件ほど、早めの他士業連携を大切にしています
  • 手続きだけでなく、その後の運用まで見据えてご提案しています

こうした言葉は、「この人なら安心して紹介できそうだな」という印象を自然に与えてくれます。

連携につながる人は「紹介のヒント」を渡している

相手が思い出しやすい言い方をする

交流会後につながる人は、「どんな時に声をかけてもらえると助かるか」を分かりやすく伝えています。
専門用語ではなく、相手が自分の顧客を思い浮かべやすい言葉を使うことがポイントです。

紹介につながりやすい伝え方の例

こんな一言があると紹介しやすい
  • 相続で不動産が絡むときは、登記や測量が必要になることが多いです
  • 外国人雇用では、契約書と在留資格が同時に問題になることがあります
  • 会社設立時は、税務・労務・許認可が一度に出てきやすいです

こうした一言があると、後日「そういえば、あの先生に相談してみよう」と思い出してもらいやすくなります。

守秘義務と距離感が、安心できる関係をつくる

話せる範囲をやさしく線引きする

交流会では、具体的な事例の話が出ることもあります。その際は、
「一般化してお話ししますね」「個人が特定されない範囲で」
と一言添えるだけで、相手は安心します。

踏み込みすぎない配慮が信頼につながる

相手の顧客情報を深く聞きすぎない、判断を急がない。
こうした配慮ができる人は、「この人なら安心して連携できる」と思われやすくなります。

交流会後のフォローは「短く・早く」がちょうどいい

48時間以内の一通が効果的な理由

交流会の記憶は、時間が経つほど薄れていきます。
だからこそ、交流会後48時間以内に、短いメッセージを送るのがおすすめです。

そのまま使えるフォローメッセージ例

  • 本日はありがとうございました。◯◯のお話、とても参考になりました。
  • 境界領域の案件でお役に立てそうなことがあれば、お声がけください。
  • 今後ともよろしくお願いいたします。

長文である必要はありません。「覚えていますよ」というサインが何より大切です。

士業⁺交流会は、信頼を育てる場所です

無理をせず、少しずつ関係を深めていきましょう

士業⁺交流会は、すぐに成果を求める場ではなく、信頼を少しずつ積み重ねていく場です。
一期一会のご縁を大切にしながら、できることを一つずつ意識してみてください。

次回の交流会では、「こういう時に声をかけてもらえると嬉しいです」という一言を、ぜひ添えてみましょう。
交流会の手応えが、きっと変わってくるはずです。